2021年に発売するハーレー初のアドベンチャーモデル「パンアメリカ(Pan America 1250)」。実車が展示されるとのことで早速会いに行ってきました。
印象としては意外と小さく見えたというのが第一印象です。ハーレーでカウルがついているモデルといえばストリートグライドやロードグライドというようなバカでかい!重い!モデルが思い浮かぶますが「パンアメリカ」は思ったより全長は短いようです。日本語サイトでは未公開となっているシート高も見てきました。
エンジンはもちろん水冷のVツイン。
それでは詳しく見てみましょう!
目次
サイズ感(全長・車重)
全長は2265mmとハーレーにしては短めです。
ハーレーのソフテイルは2300mmは超え、さらにツーリングファミリーになると2400mmを超えるサイズ感なので、長さに関してはスポーツスターぐらいという印象でしょうか。
車重はノーマルが245kgで、スペシャルモデルが258kgです。
スペシャルモデルはエンジンガードや電子制御サスペンション、センタースタンドなどの装備が付くので13kgも重くなっています。
日本最速またがり動画!
世界でも実車動画が少ない中、ハーレー宮城さんから実車の動画がアップされています。
実際のまたがり具合が見れますので必見です。
電子制御の車高調整がない場合は160cm台だと厳しい足つきのようです。
グレーのカラーはかっこいいですね!
じっくり見る!
やっぱりこの顔が良いですよね。
初めて見たときは、ハーレーっぽくないというか、クラシカルな雰囲気が無くて違和感しかなかったのですが、しばらく見てるとカッコイイかもとなってきました。
ちょっとフロントカウルはロードグライドがモチーフになっているのでしょうか。
時代に左右されなさそうなデザインでいいと思います。
ハーレーも普通のバイクになってしまいましたね。
マフラーは今時のバイクにありがちな一本だしの上がっているマフラーです。
ライバルとなるアドベンチャーバイクたちと同じなのが惜しいですね。
新開発水冷エンジンスペックを見る!
排気量は1252ccの水冷エンジンとなりました。
ハーレー伝統の空冷エンジンをやめ、水冷を搭載してきたところが面白いですし、ハーレーお得意の大排気量1800ccをセーブして1252ccにしてきたところも面白いです。
エンジンデザインは空冷時代のフィン状デザインは採用せず、エンジンっぽいメカ状のデザインはしつつもシンプルなものになっています。
ハーレー特有の左右に大きく張り出していたクランクケースカバー、プライマリーケースカバーは無く、現代のバイクらしい形をしています。
エンジンスペック
最高出力は152PSを8750回転で発生
最大トルクは128N/mを6750回転で発生
ラジエター
水冷エンジンのため、大型のラジエターを搭載しています。
エンジン左側からはラジエターのファンが見えました。
この水冷の機構が綺麗に収まりすぎていない具合がハーレーですね。
これはこれでなんか良いです。
マフラー
マフラーは2イン1のものを採用しています。エキパイは焼き色がつきそうな素材ですね。
足に当たりそうなところだけヒートシールドがあります。
マフラー一本出し。黒いです。
普通ですね。オプションでチタン製のスリップオンが用意されているようです。
シート高
実は日本の公式サイトではシート高が発表になっていません。
アメリカサイトだと
SEAT HEIGHTという表記があり、31.1インチとなっています。
これを日本的な数値mmに直すと約790mmなるのです。しかし、注釈がありました。
日本語訳すると「運転者81.7kgの人が乗った場合の数値です」と。
一方、バイク情報サイトによると
スペシャルのシート高は830mm
ノーマルは890mm
という情報が出ています。
このことを考慮すると、またがるとサスペンションがかなり沈み込み、約4cmは下がるということでしょうか。
真相はいかにという感じです。
展示してあった車両は跨がれなかったので目測ですが、身長168cmの私だとシートは腰よりも上にあった印象なので830mmは本当かもしれません。
肌感覚だと私がまたがったら両足の親指が着くぐらいかなという予想です。
タンデムシートと運転者のシートに段差があるので、シートに調整機構が付いているかもしれません。
パンアメリカは電子制御サスなので、サスをいっぱいに柔らかくして、さらにスペシャルモデルは車高の自動調整機能がつくということなので目一杯下げればもっと足つきはよくなるかもしれません。
コックピット
パンアメリカのメーターはフル液晶メーターになります。
さらに電子制御満載なので左右ハンドルのスイッチボックスにはかなりの数のボタンが付いています。
前にも上にもたくさんボタンがついていますね。
ウインカーは一般的な車両と同じになりました。
ハーレー特有の左右別ウインカーではありません。
キルスイッチやエンジンスタートボタンが面白いことになっています。
ブレーキ
フロント
フロントブレーキはダブルディスクで強力なものが付いています。
ブレンボ製モノブロック4ピストンキャリパーです。
面白いことにこの付け方はラジアルマウントと呼んで良いのでしょうか。
ちょっと角度が上向いています。
何か理由でもあるのでしょうか。気になります。
リア
リアのブレーキは、ブレンボ製シングルピストンキャリパーです。
スペシャルな装備
パンアメリカ スペシャルにはエンジンガード、フォグランプが装備されています。
さらに、ライトはリーンアングルを検知して曲がっている方向を照らしてくれる「アダプティブランプ」を装備。
センタースタンドも装備です。
停車時にシート高を下げ、発進時には車高を上げる「アダプティブライドハイト」が搭載されています。
最初にして最高
ハーレー初のアドベンチャーバイクですが、内容は最新の電子装備満載です。一番いいやつですね!
最初にして、ホンダのアフリカツインや、BMWのGSや、トライアンフのタイガーなどに肩を並べてきました。
唯一の欠点は値段のわりにはシートヒーターがつかなかった点でしょうか。
これに関しては価格面でトライアンフのタイガー900のProモデルが少しリードした印象ですが、このアメ車のような角ばった、無骨なデザインにやられている人もいるでしょう。
ダサいとかっこいいのハザマです。
もはや、スマホと連携とか、電子調整のサスペンションは一般的になったアドベンチャーバイクのジャンル。
一番の魅力は、車高を自動で調整してくれるという「アダプティブライドハイト」が付いているということで、買うなら「スペシャル」一択でしょう。
273万円は高いですが、バイクの最先端を体感したいなら良い選択かもです。
皆さんの参考になれば幸いです。