令和になっても色あせないライカQ(Typ116)ライカQ2が出てもそのフルサイズ2,420万画素CMOSセンサーというちょうど良い画像サイズのおかげでA3以上のサイズにプリントしなければ何も問題はありません。正真正銘のズミルックスライカ28mmレンズ、高精細なビューファインダー、手振れ補正機能、タッチディスプレイなど必要なものは全て揃っています。
評判も良く買って後悔する人などいるのでしょうかと聞きたいほどの高性能ぶりですが、私もついに手放しました。そんなわけで所有してみてどう思ったのかつらつらとお伝えしていきましょう。
目次
メリット① 所有欲を満たす
カメラブランドにおいて「高級」と言えるのは現代ではライカぐらいでしょうか。ローライフレックスやハッセルブラッド等、もちろん高級海外メーカーはありますが、それはフィルムカメラが全盛期であって、デジタルカメラ全盛の現代では「ライカ」が最高なのです。
機能性に優れているから最高なのではありません。その歴史と高級感のある作りが見事に融合しているのです。キヤノンやニコンのように高性能だから高価なのではありません。ライカだから高価なのです。
そのL型、M型ライカからのルーツを持った美しい造形が人の心を掴んで離しません。
本体の作りもさることながら、レンズキャップやレンズフードも金属製で妥協がない点も唸るポイントでしょう。
ライカを所有するという幸福がそこにはあります。
メリット② 暗所撮影に強い(手ぶれ補正+F1.7の明るいレンズ+高感度耐性センサー)
カメラやレンズの性能の違いが分かるシチュエーションといえば光量の少ない場所でいかに高画質に撮影できるかだと私は考えています。
暗所撮影でいかにブレなく、ノイズの少ない写真が撮れるかは特に報道写真では重要ではないでしょうか。
F値1.7の絞り開放にするとシャッタースピードが稼げて、手ぶれ補正機能でシャッタースピード1/30や1/15でもシャープに撮れる。
さらに高感度耐性があるため、ISO6,400まであげても写真として見れます。
広角レンズになるほどF値は暗くなる傾向にあります。さらにこのコンパクトなレンズのサイズ感でこの明るい値を出してくるのはさすがだなと思わせます。
ライカの28mmは単焦点でもF2.8が昔から多いので、設計的に色々と無茶をしているのかもしれませんが、絵作りとしては全く違和感なく撮影することができます。
メリット③ 小型軽量
ライカQの重量はバッテリー含んで約640g(バッテリー含まず約590g)と軽量です。
コンパクトデジカメと比べると大きくて重いですが、レンズ交換式のカメラと比較するとはるかに重いです。
ライカM3と持ち比べてみましたが、ズミクロン50mmを含んだ重量は1kgを超えます。
M3の方が倍くらい重い感じがしました。M3+ズミクロンは金属とガラス玉の塊といった感じです。
やはり1kgを超えてくると肩にカメラをぶら下げていると肩が痛くなってくるのですが、ライカQであれば身体への負担は少ないでしょう。散歩や旅行に最適です。
デメリット① 高価なゆえに使い倒せない
私が購入した時期は中古で40万円しました。現在でも30万円は購入に必要です。
小市民にとっての悩みである「高級品を使い倒せない」というメンタルの悩みはあります。
ある程度頑丈だとは思いますが、そこはキヤノンやニコンとは違います。過酷な環境を想定して作られてはいません。さらに修理代はとても高いと思います。
ぶつけて傷をつけたらどうしよう、雨に濡れたらどうしようというマイナスな気持ちが持ち出すたびに湧き上がってきて、外に持ち出すことをためらってしまいます。
「ガシガシ使うのならSONY α7でいいか」ってなってしまって出動機会は減り、売却に至りました。
中古で20万円以下になれば、いい感じに使えるかもしれませんね。
デメリット② オートフォーカス精度と絞り開放のピンが甘い
ライカQのオートフォーカスは想像以上に高速なのですが、ブツ撮りやポートレートのようなピントをピンポイントで合わせたい被写体には向きませんでした。
なんだかズレている感じがするのです。
オートフォーカスエリアの四角も大きく狙った場所にピントは合いにくいと感じました。
絞り開放のボケはとろけるようで、素晴らしいものではありましたが、ピントの精度と相まってどこか甘さを感じる写真となってしまうのです。
オートフォーカス形式はコントラスト合致方式なので言ってしまえば一世代前の方式となります。風景のようなざっくりとしたピント合わせである場合は良いのですが、ピントにシビアな場面では納得のいく写真が撮れないという点も不満でした。
マニュアルフォーカスは最初楽しいですが、だんだんとオートしか使わなくなります。笑
デメリット③ 技術的な時代の遅れを感じる
このカメラが発売されたのは2015年。平成のカメラを見てきた私としては、ライカQとは一つのカメラの完成形でした。
手ぶれ補正に高感度耐性、ビューファインダー搭載!これさえあれば、光量の少ない場所だろうがなんでも撮れる最高のカメラだと思って購入しました。
その後、ソニーα7Ⅲの登場でまたカメラのレベルが一つ上に上がった瞬間を見てしまったのです。それは「瞳オートフォーカス」と、さらに強化された高感度耐性。これさえあれば人物撮影で失敗は少なくなる最高の機能です。
またその後iPhoneのカメラが3つに増えて、スマートフォンのカメラで背景が綺麗にボケる写真が撮れるようになりました。
さらにスマホであれば防水なので、屋外でもバシバシ使い倒せます。流石に拡大すればライカQと比べてセンサーサイズが米粒ぐらいなので、粗が見えてきますが、現代においてはスマホかパソコンの画面以上の大きさで写真は見ませんのでその心配も少なくなります。
大画面で見たときの画質はだいぶ落ちますが、より手軽で、高性能なカメラが出てきてしまったのです。
それがライカQとお別れする決心を固めてしまった理由です。
もちろん所有し続けるという選択肢はありましたが、出番の少なくなると機械ものは不具合を心配しなければなりません。
それと同時に背伸びをして高額商品を購入する意味も考えさせられました。
高額商品ほど値が下がる率が大きくなります。購入金額の半額での売却です。
数十万円するものは最低限月に1回以上使うものでなければペイできないという勉強をさせてもらいました。
そして手放す勇気をありがとうございます。
皆さんの参考になれば嬉しいです。
保証・点検済み中古ライカQを買うならマップカメラ
マップカメラのライカQは点検済みなので安心です。
ライカQが発売したのは2015年6月20日。
早く購入された個体は、2022年現在で製造されてからもう7年となろうとしています。
機械製品は使用されていないとガタがくるもの。ライカQを使い倒している人は少ないので、中古の中には動きが鈍っているものも混ざっている可能性があります。
その点マップカメラは中古保証12ヶ月もついて安心です。
また、手が届かないと思う高額商品ですが、マップカメラの無金利ショッピングクレジットを使うと、分割にて購入することもできます。