さて、やってまいりました。システムヘルメット比較のコーナー。技術の日本 対 デザインのイタリア。ショウエイ ネオテック(SHOEI NEOTEC)とAGV スポーツモデュラー(SPORTMODULAR)のシステムヘルメット対決。どちらが高性能か。価格は倍違うがどこが違うのか、写真で見ていこう。
最初に言っておくが、どっちが良いかは人それぞれ。比べてみる。
目次
並べてみた(両方Mサイズ)
ライティングと背景がよくないのではっきりとは分からないと思うが、AGV スポーツモデュラー(SPORTMODULAR)の方が少しすっきりした印象。
視界の広さ
視界の広さはショウエイ ネオテック(SHOEI NEOTEC)の方が上である。
正直、慣れるまで、進路変更時の後方確認が怖かった。
AGV スポーツモデュラー(SPORTMODULAR)の時はより体を動かして後方確認をする必要がある。
システムヘルメットなのでフリップアップ!
さて、違いがお分りいただけるであろうか。
一番気になる違いは内装の厚み!素材!
ショウエイ ネオテック(SHOEI NEOTEC)は上質なかぶり心地である。
素材もショウエイ ネオテック(SHOEI NEOTEC)は「裏起毛な肌触りの良い素材」を使っていて肌に優しい印象。
一方AGV スポーツモデュラー(SPORTMODULAR)は素材の軽さを優先してか、内装は固めで、肌触りもショーエイと比較するとざらっとしている。
特に「チークパット」の厚みに差がある。
AGV スポーツモデュラー(SPORTMODULAR)は「より頬と首が細い人向け」な気がする。つまり頬から首回りに厚みがあるように感じるのだ。
厚みというよりかは、素材の柔軟性の問題な気がするが、悪く言えば「硬い」。よく言えば「フィット感がある」。
個人的には扁桃腺が圧迫される感覚、が気持ち悪く感じた。
ショウエイ ネオテック(SHOEI NEOTEC)がぴったりの方はワンサイズ上でも良いかもしれない。
ぜひ試着をおすすめする。(私は試着なしで購入したので強く勧める)
インナーバイザーに違いはあるか
インナーバイザーの大きさや性能はショウエイが上である。
インナーバイザーの大きさはわずかながらショーエイの方が大きい。
サングラス性能もショーエイの方が上だ。
もちろん日差しをカットできるという点では同じなのだが、一番の違いはトンネルから出た時の外の眩しさ加減。
AGV スポーツモデュラー(SPORTMODULAR)の場合はトンネルから出ると少し眩しい感じがする。目が光量を調整する感じだ。目が慣れるのに時差がある。
一方ショウエイ ネオテック(SHOEI NEOTEC)のバイザーはそんなことを感じたことがない。
不思議だ。
エアインテーク量
特に感じるのがAGV スポーツモデュラー(SPORTMODULAR)のエアインテークからの空気流入量。
AGVは口に直で風が当たる感触。
冬場は寒いと感じることがあるので顎部分は閉めた方がいい。
一方ショウエイ ネオテック(SHOEI NEOTEC)の顎部分のエアインテークの写真だ。
かなり控えめ。
空気もダクトを通って、シールドに沿って空気が流れるようになっている。
この構造により、はっきりと空気の流れを感じない。正直ピンロックがないとシールドは曇りやすい。
あごひも
AGV スポーツモデュラー(SPORTMODULAR)は「Dリング」だ。正直面倒。軽量化のためだと考えられる。
ショウエイ ネオテック(SHOEI NEOTEC)はワンタッチ。かなり楽だ。手袋してても余裕で脱ぎ着でできる。
重量
AGV SPORTMODULAR 約1,300g
SHOEI NEOTEC 約1,700g
ダントツでAGV スポーツモデュラー(SPORTMODULAR)が軽量。
持つと分かる。軽いやつや。
だが、実際に被ってみて重さの違いが思ってよりも感じなかったのが本音である。
おそらくネオテックの重量配分やバランスが良いのであろう。価格差ほどの差は感じなかった。
長時間かぶるとまた違うのだろう。
まとめ
- デザイン AGV > SHOEI
- 重量 AGV > SHOEI
- 内装 SHOEI > AGV
- シールドの視界 SHOEI > AGV
- インナーバイザー SHOEI > AGV
- 静粛性 SHOEI > AGV
- 空気流入量 AGV > SHOEI
- あごひも SHOEI > AGV
- 価格 SHOEI > AGV
正直なところ、総合得点ではSHOEIネオテックが圧勝している。
それでも「AGV スポーツモデュラー(SPORTMODULAR)を買う」ということは、バカをやってみる勇気、カーボンに惹かれる男のロマンだ。
しかし、デザインと重量ではかなりの差をつけて勝利しているような感じがある。
空気の流入量が多いので、暑苦しいフルフェイスでも夏場はネオテックよりも快適であろう。
ぜひバカをやってみて欲しい。何かの殻が破れるかも。
みなさんの参考になれば幸いである。