⚠️記事内に広告を含みます

【現車確認】ハーレー ローライダーST 2025年モデル徹底解説|変更点・スペック・価格まとめ

2025年モデルの「ローライダーST」の実車を見てきました。2022年に登場して以来、初めての大きなマイナーチェンジを迎えました。最大のトピックは、Milwaukee-Eight® 117 High Output V-Twinエンジンの採用。従来比で最高出力が向上し、レッドゾーンは5,900rpmに引き上げられ、加速フィールがより力強くなっています。さらに、43mm倒立フォークと高めのリアモノショックによるサスペンション改良により、コーナリング性能と安定性が進化。高速ツーリングはもちろん、ワインディングでも軽快なハンドリングを実現します。

外観面では、CFD(計算流体力学)設計による軽量フレームマウント式フェアリングと新設計Two-into-oneエキゾーストを採用。風の巻き込みを抑えながらも、吸排気効率を高めています。さらに、全LED化された灯火類や4インチディスプレイによるライドモード選択、USB-Cポートの搭載など、快適性と安全性も抜かりありません。

これらの変更点は、見た目だけでなく実際のライディング体験にも直結します。2024年モデルからの正常進化という枠を超え、「走り・快適性・安全性」の三拍子がそろった進化系ローライダーSTと言えるでしょう。

2025年モデルのカラー&トリム展開

2025年モデルのローライダーSTは、外観の印象を大きく左右するトリム仕様とカラー展開が刷新されました。
ブラックトリム仕様は、精悍で引き締まった印象を与える人気スタイルで、「Billiard Gray」「Vivid Black」「Brilliant Red」「Iron Horse Metallic」に加え、2025年限定カラーとなる「Midnight Firestorm」を含む全5色をラインナップ。特に「Midnight Firestorm」は、炎を思わせるグラデーションが施された迫力あるデザインで、限定感も高くコレクター心をくすぐります。

一方、クラシカルで上品な輝きを放つクロームトリム仕様は、「Billiard Gray」「Vivid Black」「Blue Burst」の3色展開。

往年のハーレーらしいクロームのアクセントが加わることで、よりツーリングモデルらしい風格が際立ちます。

▶︎価格一覧(2025年モデル)

ブラックトリム仕様

カラー価格
Billiard Gray3,275,800円
Vivid Black3,318,700円
Brilliant Red3,339,600円
Iron Horse Metallic3,339,600円
Midnight Firestorm(限定色)3,561,800円

クロームトリム仕様

カラー価格
Billiard Gray3,220,800円
Vivid Black3,263,700円
Blue Burst3,284,600円

このように、トリム仕様によって選べるカラーが異なるのも2025年モデルの特徴です。

ちょっとワルな、ローライダーSのアウトローのようなかっこよさの感じを求めるならブラックトリム、クラシックな雰囲気を重視するならクロームトリムがおすすめです。

2025年モデルのローライダーSTは、往年のFXRTをオマージュしたフレームマウント式フェアリングを継承しつつ、細部の質感と配色に磨きをかけています。まず目を引くのが、プレミアムペイントによる新しいカラーバリエーション。

落ち着きのある「Billiard Gray」、

深みのある「Vivid Black」、

そして鮮烈な「Brilliant Red Billiard」など、3色の展開で登場しました。いずれも艶やかな塗装とクラシックなグラフィックが融合し、ハーレーらしい存在感を放ちます。

2024年モデルもそうでしたが、グレーが引き続き標準カラーでブラック、レッドはプラスのオプション料金となります。

【変更点】Chromeパーツが選べるようになった

Chromeパーツの選択肢が増えたことが、2025年の外観上の大きな変化です。

これによりエンジンやマフラー、ハンドルなどのパーツがシルバークロームパーツとなり、昔からのハーレーファンにとっては嬉しいお知らせかもしれません。

キラキラしていて、これぞハーレーという印象をお持ちの方も多いかもしれません。

これまでのローライダーSTはブラックフィニッシュ一択でした。そもそもコンセプト的にもオールブラックで統一されたクラブスタイルというテーマだったかと思います。

ブラックフィニッシュとクロームフィニッシュの選択肢が用意され、ライダーの好みに合わせたカスタマイズ感覚の選択が可能です。加えて、ソロシートの形状は腰回りをしっかり支えるデザインに変更され、長距離でも快適なライディングポジションを確保。サドルバッグも車体ラインに沿うように設計され、スポーティかつツーリングにも適した容量を持ちます。

全体的なフォルムは2024年モデルから大きく変わらないものの、色味・質感・ロゴデザインの刷新によって、2025年モデルはよりプレミアムで洗練された印象へと進化しました。街乗りでもツーリングでも、一目で最新モデルとわかる仕上がりです。

【変更点】プレミアムタンクロゴ

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_5339-644x483.jpg

クロームトリムの場合はタンクサイドにはレトロ調のロゴペイントが入り、クラシック感と現代的シャープさを両立。

一方、これまで通りのブラックトリムを選択すると2024年モデルまでと同じハーレーの文字のみ。

レッドとビリヤードグレーの場合は黒文字で、Vivid BlackとIron Horse Metallic、Midnight Firestormは赤ラインです。

Midnight Firestorm ハーレー公式サイトより

Midnight Firestormはカスタムペイントの特別色ですね。ロゴは専用のクラシカルなロゴです。

【変更点】Milwaukee-Eight® 117 High Outputエンジンへと進化

2025年モデルのローライダーST最大の進化ポイントが、Milwaukee-Eight® 117 High Output(H.O.)V-Twinエンジンの搭載です。

ハーレーは排気量が同じ場合は全て同じスペックのエンジンとすることが多かったのですが、今回は117エンジンで3種類の特性を持つエンジンを出してきました。

ローライダーSとローライダーSTが搭載するのはその中でもHigh Outputタイプのエンジンです。パワー重視のエンジンタイプですね。

従来の117エンジンをベースに、吸排気系の最適化と内部チューニングを行い、ピークパワーとトルクを引き上げています。特にレッドゾーンは従来の5,600rpmから5,900rpmへ拡大。これにより、高回転域での伸びやかさと加速レスポンスが明確に向上しました。

キノコのようなHeavy Breatherインテークの採用により、吸気効率を改善しつつスポーティな吸気音を演出。

▶︎エンジン主要スペック

Milwaukee-Eight® 117 High Output
  • 形式:Milwaukee-Eight® 117 High Output V-Twin(空冷/油冷)
  • 排気量:1,923cc(117キュービックインチ)
  • ボア×ストローク:103.5mm × 114.3mm
  • 圧縮比:10.3:1
  • 最大出力:114 HP(85 kW)@ 5,020 rpm
  • 最大トルク:173 Nm @ 4,000 rpm
  • レッドゾーン:5,900rpm(従来の5,600rpmから引き上げ)
  • 吸気系:Heavy Breatherインテーク(吸気効率向上)
  • 排気系:新設計 Two-into-oneエキゾーストシステム
  • 燃料供給方式:電子制御燃料噴射(ESPFI)

【変更点】Two-into-oneエキゾーストシステム

これまでの縦2連のマフラーから、Two-into-oneエキゾーストシステムへ変更。

これは何か性能アップ的なものも関連しているのかもしれませんが、2024年モデルまでは左右非対称で右側が小さかかったサドルバッグが左右均等にするという役目が大きいようです。

【変更点】USB-Cへ変更

写真はブレイクアウトのもの

こちらは賛否両論かと思いますが、USBの充電口の形状がタイプAからタイプCへ変更になりました。

個人的にはまだまだタイプAのケーブルばかりですが、これからはこれが主流ですね。

【変更点】リアサスペンション

リアサスペンションも変更がありました。

公式サイトには「トールモノショックがリアエンドを支え、究極のコーナリングクリアランスを確保します。」とあります。

▶︎トールモノショックとは何か

「トールモノショック」とは、従来よりも長い(高い位置に設置された)モノショックアブソーバーのことを指します。

1. バンク角の拡大

  • より深いリーン角:長いショックユニットにより、バイクをより深く倒すことが可能
  • ステップやマフラーの接地回避:コーナリング時に車体の一部が地面に接触するリスクを軽減

2. サスペンション性能の向上

  • ストローク量の増大:56mmのストローク(公式スペックより)により、より大きな路面変化に対応
  • プログレッシブな特性:荷重に応じて段階的に反応する理想的な減衰特性

3. 車体姿勢の安定化

  • 重心の最適化:ショックの配置により、コーナリング時の車体挙動がより予測しやすくなる
  • トラクション向上:リアタイヤの接地性が向上し、加速時の安定性が増す

▶︎2024年のローライダーとの違い

2025年モデルでは、公式サイトでも「再チューニングされたリアサスペンション」と明記されており、単にショックを長くしただけでなく、全体的なセッティングが見直されています。

  • フリーピストンのコイルオーバーモノショック内蔵
  • 油圧式予圧調整機能搭載
  • Milwaukee-Eight 117エンジンとの組み合わせで最適化

エンジンのパワーが巨大化したため、そのパワーを受け止めるサスペンションを見直すことで、クルーザーでありながらスポーツバイク並みのコーナリング性能、ツーリング時の快適性とスポーツ性の両立、多様な路面状況への対応力向上し、伝統的なハーレーのイメージを保ちながら、現代的なライディングニーズに応える画期的なアプローチといえるでしょう。

【変更点】メーター

メーターの変更は地味にいいポイント。

アナログのスピードメーターに、下に4インチの液晶画面が付いているやつです。

ローライダーSで採用されているものがSTにもつきました。

上の写真は2024年モデルまでのローライダーSTのメーターです。

フルデジタルですが、クランプカバーの部分にはまるほどとても小さく、見にくいと思います。デザイン的にはミニマムな感じがいいと思われていたのかと思いますが、使い勝手が悪いということでおそらく変更になったのだと思います。

【変更点】ハンドルスイッチ形状が変わった

ハンドルのスイッチボックス形状が変わりました。これは一足先にフルモデルチェンジしたストリートグライドやロードグライドと同じ先進的なシステムと同じ形状となっております。

左手側はクルーズコントロールのスイッチと液晶画面の切り替えスイッチ、ウインカー、ホーン。

右手側は、ハザード、キルスイッチ一体型のスタートボタン。

そして、トラクションコントロールのスイッチと、新設のライドモードの切り替えスイッチです。

ソフテイルシリーズにもやっとスポーツモードがつきました。ミルウォーキーエイトエンジンになってから電子制御スロットルになっているので技術的には可能なはずだったライドモードを追加。

メーターに液晶画面が付いてやっと現実化したって感じですかね。

【変更点】ライドモードをはじめとした電子制御

▶︎ライディングモードと先進安全機能

2025年モデルのローライダーSTは、電子制御の進化によって走行シーンを選ばない万能性を獲得しました。搭載されるライドモードは「Road」「Rain」「Sport」の3種類。

Roadモードは日常走行に最適化され、滑らかなスロットルレスポンスと標準的な安全介入で快適なクルージングを実現します。

Rainモードは雨天や滑りやすい路面で威力を発揮し、穏やかな加速と早めのトラクションコントロール介入で安定性を確保。

Sportモードでは加速レスポンスが鋭く、電子制御の介入も遅めに設定され、ワインディングや高速走行でのダイレクトな操縦感が楽しめます。

2025年ローライダーSTには、様々な走行状況でライダーを支える先進的な電子制御が搭載されています。これらは、急な操作や予期せぬ路面状況でもバイクの挙動を安定させ、安全性と安心感を高める役割を担います。

▶︎アンチロックブレーキシステム(ABS)

急ブレーキ時にホイールがロックするのを防ぎ、直進中の車体コントロールを維持します。特に緊急時や滑りやすい路面での制動に効果的です。

▶︎トラクションコントロールシステム(TCS)

加速時にリアホイールが空転(横滑り)するのを防止。雨天や低摩擦路面での安定した発進や加速をサポートします。

▶︎ドラッグトルクスリップコントロールシステム(DSCS)

エンジンブレーキや急なギアダウン時に発生する過度なリアホイールのスリップを抑え、ロックを防止。濡れた路面や下り坂など、滑りやすい状況での減速を安定させます。

タイヤ圧モニタリングシステム(TPMS)

タイヤ空気圧を常時監視し、低下や過多をライダーに通知。安全性の確保だけでなく、燃費やタイヤ寿命の維持にも役立ちます。

コーナリングエンハンストABS(C-ABS)

バンク角(傾き)を考慮してブレーキ圧を制御するABS。コーナリング中でもタイヤのグリップを維持し、直進時よりも低い制動力で安定した減速を可能にします。

コーナリング強化トラクションコントロールシステム(C-TCS)

コーナリング中や直進加速時にリアホイールの過回転を防ぎ、バイクの姿勢を安定させます。特にカーブの立ち上がり加速で威力を発揮します。

このように、2025年ローライダーSTは従来のABSやTCSだけでなく、コーナリング時にも作動する高度な制御を多数採用しており、大型クルーザーながらスポーツバイク並みの電子サポートを備えています。

灯火類がフルLEDに

灯火類がLED化されたのも嬉しい変更点です。

2024年モデルまでは、ヘッドライトとテールライトはLEDとなっていましたが、ウインカーのみバルブ球でした。

おそらく、クラシカル感を出すためか、カスタムの余地を残すためなのか、バルブでしたが、ウインカーもついにLEDとなりました。

さらに良くなったローライダーST

2025年モデルのローライダーSTは、外観・性能・装備のすべてに手が加えられた熟成型のマイナーチェンジモデルです。

Milwaukee-Eight® 117 High Outputエンジンによる力強い走り、再設計されたサスペンションによるコーナリング性能の向上、そしてライドモードやコーナリング対応型安全機能の追加など、実用性と走行性能の両面で確かな進化を遂げました。

外観面でもトリムやカラーの選択肢が広がり、より幅広いライダーの好みに応えられるモデルとなっています。

街乗りでもツーリングでも映える存在感と、最新装備がもたらす快適性を兼ね備えたこの一台は、まさに現代のハーレークルーザーを代表するモデルといえるでしょう。

皆さんの参考になれば幸いです。

>>次の記事:【足つき徹底チェック】ハーレー ローライダーST 2025年モデルのシート高715mmはどう変わった?168cmの乗車ポジションチェック!

PR:買い替えを検討されている方へ

冷静に査定するなら数社相見積もりが賢い売り方

私はハーレー ストリートグライドを納車してローン残ありにもかかわらずすぐ売った経験があります。重すぎて正直すぐ手放しました。

正直、気が動転していて「ローン残あり」でもすぐ買い取ってくれる「バイク王」に飛び込みましたが、冷静に考えたら他社はもっと高く買ってくれたかもと後悔しています。でも無料なので一度査定してみるのはありです!

バイク王無料査定申し込みは簡単!


>>バイク王の詳細はこちら

イエローハットグループのバイク館もおすすめ


>>バイク売るなら高価買取の【バイク館へ】/東証一部上場YellowHatグループ



おすすめ関連記事

【現車確認】ローライダーST 限定車タバコフェード(TABACCO FADE)

【実車確認】ローライダーS 2022年モデルまたがりインプレ!【足つき・身長別ポジション・メーター変更の恩恵】

【またがりインプレ】ローライダーSTの身長別ポジション・足つきチェック!【高身長だとキノコが邪魔らしい】

【試乗インプレ!】ハーレー ローライダーS FXLRS 2020年モデル実際に乗ってみた!【トライアンフ乗り視点!】