2022年の4月にカスクから「PROTONE ICON」が発売になりました。
価格も34,100円(税込)とほぼ値段に変わりはありません。
PROTONE ICONの気になる重量は230gと前作とは変わらず、重すぎず軽すぎずという感じです。
2014年に前作のPROTONEがデビューしてからだいぶ長く同じモデルが君臨してきましたが、ついにモデルチェンジというかマイナーチェンジとなっております。日本へは2022年5月ごろに入ってくる予定のようですが、2022年6月現在はホワイトのみしか在庫がない店舗が多くあります。
今回は前作のPROTONEを所有する筆者が、前作と新作のどこが変わったのか、さらに旧作所有者が買い換えるべきかを解説いたします。
>>最新作ヘルメット!【実物比較】KASK ELEMENTOとPROTONEの進化ポイントとは?重量・外観・内装・サイズ感を比べる!
目次
ぱっと見前作との違いが分からない
正直なところ、ぱっと見ただけでは旧作とのデザインの違いが分かりません。
PROTONE ICONと書かれている文字を見なければ、一目で見分けることができる人はかなりのマニアでしょう。
PROTONEのデザインはデビューした当時からかなりの完成度だったということがよく分かります。
私も道ゆくサイクリストのヘルメットはチェックしていて、PROTONEだと「おっ」て思うものです。
しかし、新型をかぶることによってPROTONEマウントを取ることは可能ですが、正直なところ、ICONマウントを取ることは難しいでしょう。
正直なところ、もっとウイングが飛び出しているとか、「S-Works Evade」がデビューした時のあの衝撃、タイムトライヤル用のような、より長く空気抵抗を減らすデザインになって欲しかったです。
PROTONEユーザーが、無理して買い換える必要はないと思います。
クリス・フルーム伝説のダウンヒルアタック
PROTONEといえばクリス・フルーム。
あの伝説のダウンヒルアタックの際もこのKASK PROTONEを着用していました。
下り坂ですが、時速80km出てます。
旧型でも十分な空力性能を発揮していると言えるでしょう。
新旧比較解説動画
Patts Bikesさんの動画。英語ですが、何と無く分かります。
結論から言うと、あまり変わらないとのこと。
パッドが厚くなったので、かぶり心地は少し新型の方が良いようです。
デザインの大元は変わらずに開口部が大きく進化
デザインは大体同じでも、実は空気取り入れ口が大きくなっているのが今回の新作の特徴です。
新作は正面から見ると頭頂部、ハチの部分がこんもりと丸っこいデザインとなっています。
一方で旧作はシュッと落ちていて、より角度が付いている印象です。
旧作の方が正面の面積は小さいのではないでしょうか。多分。
正直写真で見てもあまり分かりませんが、旧作は一見開口部の面積は大きく見えて、実は貫通している穴がさほど大きくない状態でした。
穴を開けると空気の流入量が増える一方で、空力性能が落ちると言われているのと、強度的な問題があったからでしょう。
しかし新作はヘルメット内にフレームを埋め込んでいるために強度が上がり、強度を保ちながらより大きな開口部を開けることに成功しています。
前面とサイド以外の開口部以外は、ほとんど大きなデザインの変更はないかもしれません。
アジャスターダイヤルが使いやすくなった
新型では、後頭部のアジャスターダイヤル「OCT FIT+リテンションシステム」が改良され、扱いやすくなりました。
特徴としては、円ダイヤル全体が外に出ているので手で回しやすいです。
旧作を見ると、ダイヤルが上下しか飛び出ていないので、厚手の手袋をしていたりすると回すのが難しいのですが、新作だと指の引っ掛かりが良いので回しやすいと思います。
ただ、デザイン的には旧作の方がいい感じです。
旧作でも、初めてPROTONEを被ったら、このダイヤルを回すごとに頭にフィットしていく感じは感動しますよ。
インナーパッドが「クールマックス」へ
インナーパッドが「クールマックス」素材になったようです。
旧作もクールマックスと書いてあったような気がしましたが、赤い素材は何だったのかはわかりませんが、より良くなったようです。
カラーバリエーションが豊富
つやありカラーとつや消しカラーのタイプが合計10種類ラインナップされています。
ホワイトマットとかグレーマットとかオシャレですね。
旧作所有者はPROTONE ICONを買うべきか?
正直なところ、旧作所有者がすぐ「PROTONE ICON」へ飛びつくべき進化とまでは言えないでしょう。
今回の進化のポイントは、開口部が少し大きくなることでの「涼しさアップ」ということになります。
形状がほぼ変化ないので、体感できる空力能力の向上はおそらくほぼありません。
もちろん内装がクールマックス素材になったり、ダイヤルが回しやすくなったりと快適性もアップしましたが、走りの上での性能アップはないでしょう。
やはり重量が230g据え置きということも大きいでしょう。これが10gでも軽量になれば間違いなく買いでした。
買い換える動機を考えてみましょう。
初期型が発売されたのが2014年なので長年愛用している方も多いと思います。
5年以上も使っているのでそろそろ買い替えを検討したいと考えている方だったり、なんだかモチベーションが上がらないので、新型を買ってモチベーションを上げたいと思っている方だと思います。
3万円以上する高級ヘルメットなので、買うか買わないかは悩みどころですね
皆さんの参考になれば幸いです。