アーニーボールのJohn Mayerシグニチャー弦「Silver Slinky」を張って試してみましたのでそのレビューを書いていきたいと思います。
使用ギターはフェンダー ストラトキャスター。2002年製アメリカンビンテージ シンラッカーの62モデルです。
いつもは10-46のレギュラースリンキーを張っていますが、それよりもちょっと太い10.5・13.5・17.5・27・37・47という変則的なゲージ。そして強化プレーン弦化やチューニングもされ、ジョンメイヤーの音に近づいているという弦となります。
ジョンメイヤーファンなら避けては通れないこの弦。エフェクターやアンプよりもお手頃な価格でジョンメイヤーに迫ることができるアイテムです。
レビューをする筆者はギター初心者です。それを前提にご覧ください。
さてその音はいかに。。。
目次
初心者には張りにくい
まず、弦を張るのに苦労しました。10-46のレギュラースリンキーではこんなことあったかな〜って感じです。
他の弦よりも弦がツルッとして、柔らかいのか、弦を巻いているときにシュポっと外れてしまいました。
正直、私は弦交換はあまりしないタイプなので慣れていないということはあります。これは1〜4弦のペグの巻き数多めの弦で発生しました。ある程度巻いてもロックはされにくく、気を抜かずに終盤まで弦を引っ張ってテンションをかけ続けながら巻いていかないと途中で抜けやすくなります。
ただし、弦張り替え玄人の方は心配ないとは思います。
太いけどナットには乗る
ちょっと気になっていたのは弦が太くなるということ。
このギターを買ったときは09-42の弦が張ってあり、その後10-46を張っていました。09でセッティングされていたら10.5-47は太くてナットに乗らないのではないか、、、なんて思っていましたが、普通に乗りました。
通常のセッティングのギターであれば、特にナット交換などの調整はすることなく弦を張ることができます。
音はトーンを絞ったようなモコモコ
さて、肝心な音ですが、、、ファーストインプレッションとしては、ちょっと違和感を覚えました。
アーニーボールの標準的なレギュラースリンキーの音から聞き比べると、トーンを絞ったようなモコモコ音に聞こえます。
ステレオからモノラル、FMラジオからAMラジオになったかのように、煌びやかさが抑えられている印象です。
実は、グーグル口コミは似た感じの、正直な口コミがありました。確かにその気持ちわかります。
ジョンメイヤーはどこかのインタビューで、煌びやかなトーンよりも、多少こもったブルースに合うトーンが好みと言っていました。このジグニチャー弦にはその好みが反映されているのかと思います。
10-46のレギュラースリンキーのときはギターのトーンを6くらいにしていましたが、Silver Slinkyだと音がこもりすぎる感じがしたので9くらいにしてマシにはなりましたが、何かが違う気もしました。
音は太く、ゲインは高めに
弦が太くなるので音は太くなります。劇的にではありませんが、ちょっと変わりますね。
まず驚いたのは音の伸びです。10-46と同じ感じで弦を弾くと、ビーンと音が伸びていきます。サステインが他と違います。
あと気になったのは、10-46と同じ条件で、音が歪んでくる点です。
これまでは、自己満的に音を良く、太くするために、ブルースブレイカー→JanRayで繋いで、ギターのボリュームを4くらいに設定し、いい感じのクリーントーンを楽しんでいました。
Silver Slinkyの場合、これだとちょっと強く弾いたり、ダブルストップで弾くとジャリっと歪んできます。
なので、同じようなトーンを出すには、ブルースブレイカーとJanRay両方ではなくて、片方オンにすればいい感じになりました。原理はあまりよくわかりませんが、出力が結構強くなるようですね。
弾き心地は10-46と変わらない驚き
弾き心地についても触れておきましょう。
驚いたことに、10-46からSILVER SLINKYに変えても、特に弾くのが疲れるとか、弦が硬くなって指が痛くなるということは感じません。
チョーキングをするGravityを練習しすぎると、指は痛くなりますが、それは10-46と同じ感覚です。
あと、このSILVER SLINKYはREGULAR SLINKYよりも良いコーティング処理が施されていると思うので、レギュラースリンキーよりも若干ツルツルとしていて弾きやすいかと思います。
またRPS加工がされているのも特徴です。チューニングの安定性と耐久性を高める強化プレーン弦 (RPS) ですので、切れにくく、チューニングが安定します。
チューニングに関しては、張りたてすぐはもちろん狂ってきますが、半日くらい経てば、あまり音が狂わないようになります。
3日後に音が馴染む感じか
不思議なことにSilver Slinkyを張ってから3日経ってから、良い感じの音になってきた気がします。
弦がギターに馴染んだ感じ?
アーニーボールの10-46に似てきた感じがします。なんでしょうか。耳が慣れてきたのか?
まだ10-46よりもややトーンを絞った感じや、音が太くなった感じではありますが、張たての時と違って音がこもりすぎず前に出ていく感じに変化してきました。
弦の表面は10-46のレギュラースリンキーよりも滑りが良くて、弾き心地はむしろ良いですので、10-46のレギュラースリンキーの高品質版として使えそうです!そりゃ値段は1セット3倍以上しますからね!
張りたての時は、あと2パック消費するのもなんか嫌でしたが、これなら良い感じにSilver Slinkyを続けられると思えてきました。
音はジョンメイヤーのシステムに合った要望通りの音か
今回のレビューの結論として、音に関してはジョンメイヤーの好むブルースにあったトーンを絞ったような渋い音と感じました。
おそらく、ジョンメイヤーの使っているTWO-ROCKのアンプだとキンキンしたベル音のような感じの音が出るので、このSilver Slinkyで抑えることで、音のトーンをちょうどよくしたセッティングなのかもしれないとも考えられます。
いわゆるフェンダー系以外のアンプだと、ちょっとトーンを絞ったような、こもった感じになるのでしょう。
弦張りたての際に音があまり良くないと感じたのは、もしかしたら、ゲージが変わったせいでネックが反ってちょっと音の出方が変わったのかも、、、とかも考えています。。。時間が経ってギターと馴染んで良い感じなってきたので良しとしましょう。
価格に関しては、アマゾンのREGULAR SLINKY(10-46)は2パックセットで現在1,309円。1パック650円くらいで買えるので、Silver Slinkyの価格は3倍くらい違います。これならREGULAR SLINKYの方がコスト的には良いようにも思えますね。
でも試さなければ自分に合っているか分からないので、気になっている方は一度試してみることをお勧めします。あなたの環境ではSilver Slinkyが最高の音になるかもしれません。
ジョンメイヤーの意見を反映させた弦をアマチュアが使えるなんて夢のような話ではないでしょうか。高いけど夢・自己満を買う感じです。
皆さんの参考になれば幸いです。