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Fender American Vintage IIはオールラッカー塗装ではないのか?「Gloss Nitrocellulose Lacquer」とは?

フェンダーから新たに出たアメリカンヴィンテージシリーズ「American Vintage II」の塗装が本当にラッカー塗装なのか?と言う疑惑が広がっています。

スペックにはBody Finishが「Gloss Nitrocellulose Lacquer」と記載されています。ニトロセルロースラッカーとしか書いてなければオールラッカー塗装だと思いますよね。また、「Made in Japan Heritage」シリーズも同様のスペックとなっています。


実際に「Nitrocellulose Lacquer Over Urethane Finish」と言うわかりやすいトップラッカーの記載がありますので、なぜ分かりにくくしているのか疑問です。この「Gloss Nitrocellulose Lacquer」というだけの表示ならオールラッカー塗装と誤認して買う人が出てきてもおかしくありません。

実際はどうなのか記事にしていきます。


この疑問に気づいたYouTube動画

Fender American Vintageがついに復活!?過去モデルとの違いは!? 塗装の話から始まります。

まずはTC楽器さんの動画。この動画の5:14あたりから塗装の話となります。

広報の津嶋さんが残念なポイントとしてトップラッカーであるとお話されています。

コメントでも、ニトロセルロースラッカーと書いてあるけどトップラッカーなんだ、という意見がありました。

日米ビンテージ・モデル比較!Fender「MIJ Heritage」と「American Vintage II」を今夜比較してみました!【柳津さんに聞いてみよう!】

こちらもみなさんよく見るであろうGUITAR PLANETさんの動画でもトップラッカー塗装と言っています。

楽器のプロがそういうならそうなんでしょうね。

このほかにもYouTubeにコメント欄でフェンダーにグロスラッカーの詳細を聞いてみたらトップラッカー塗装であるという回答をもらったという強者のコメントもありました。

本当のラッカー塗装のスペック記載

おそらくフェンダー内では「グロスニトロセルロースラッカー(Gloss Nitrocellulose Lacquer)」というのはイコール「トップラッカー」というのが常識なのでしょう。

では本当のオールラッカー塗装はどのような表記なのでしょうか。

おそらくオールラッカー塗装は高級なフェンダーカスタムショップの製品のみにのみ施されていると思われます。

2024年現在でカスタムショップでの最低価格が630,300円です。

American Custom Stratocaster® MN

こちらのスペックが「NOS Lacquer Finish」となっており、説明文では「NOSニトロセルロースラッカー仕上げを採用しています。」と書いてあります。

そのほかには、Glossがつかない「Nitrocellulose Lacquer」や、「Flash Coat Lacquer」と言う、バフがけ処理を省くことでより薄いラッカー塗装を実現したモデルとなります。

残念ながら新品20〜40万円台くらいのギターではオールラッカーは無さそう

「Gloss Nitrocellulose Lacquer」は、一般的に一番表面のトップコートとしてニトロセルロースラッカーのみを使用することを意味することが多いです。

Ⅱになる前のアメリカンヴィンテージシリーズは、薄いラッカー塗装を施した「シンラッカー(Thin Lacquer)」の仕様のものがありました。※シンラッカーもトップラッカーの一種

オールラッカー塗装は乾燥するまで時間がかかるのでコストがかかる塗装方法です。、もはや物価高の時代では、フェンダーの製品で20万円前後のオールラッカー塗装のギターを手に入れることは難しいようです。

カスタムショップとそれ以外の区別をつけるためでもあるかもしれません。

これでオールラッカーが神格化され、より高いカスタムショップのギターが欲しくなりますものね。

実際私もそうです。戦略にどハマりしています。

カスタムショップ以外の現代のフェンダーでは、「Gloss Nitrocellulose Lacquer」ラッカー塗装と記載されていても、楽器の耐久性や光沢の持続性を高めるために、下地にウレタンなどの樹脂を使用し、トップコートにニトロセルロースラッカーを乗せるレイヤー構造になっているモデルが多いようです。

トップラッカーであれば人が触る部分はラッカー塗装であることは変わりありませんので、フェンダー社もラッカー塗装と書いているのかと思いますが、下地がウレタンでは余計塗装が厚くなって鳴りが抑えられてしまう感じがします。

ギター説明ではラッカー塗装を採用しているので時代と共に良い風合いが出ますと言う記載がありましたが、実際にヴィンテージギターのような枯れ方をするのかは不明ですね。下地がウレタンなので、表面の塗装は剥がれるけど地の木材までははがれないのではないかとは思います。

ウレタン塗装のギターを所有していますが、ボディーの鳴りはあまり大きくないので、できれば20万円以上出すのであればオールラッカー塗装であって欲しいとは一消費者としては思います。

オールラッカー塗装ではありませんが、薄いトップラッカーの「Ⅱ」でないアメリカンヴィンテージシリーズの中古価格が、25万円を超えてきて、もうすぐ30万円に達しようとしています。

1990年代のアメリカンヴィンテージシリーズはトップラッカーで、2001年からのアメリカンヴィンテージは山野楽器特注のシンラッカー仕様があり、そちらはより貴重です。

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予算がカスタムショップまで出せないが、オールラッカーに寄せたストラトキャスターが欲しい方は「シンラッカー仕様」がおすすめです。

シンラッカーはトップラッカーよりもより薄いラッカー塗装を施し、より鳴りが良いとされています。


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みなさんの参考になれば幸いです。

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