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【購入レビュー】VEMURÅM SPIRITONEは6万円の価値がある?アマチュアが高級ペダルの真価を問う

CharとVEMURAMが共同開発したオーバードライブペダル「SPIRITONE」。約6万円という高価格帯ながらも、NOSパーツを使用し、Charの歴代機材を再現したというこだわりの1台です。本記事では、自宅練習を中心に使っているアマチュアギタリストの目線で、このペダルが本当に値段に見合う価値があるのかを徹底レビュー。実際の使用感や音質、ゲインの設定ポイントなどを交えて、実用性と満足度を正直にお伝えします。

■ 外観とコントロールノブの印象

SPIRITONEは一目見ただけで高級感が伝わる真鍮製の筐体が印象的です。

ノブはベークライト製で、特注カラーによるクラシックな雰囲気と高い操作性を両立。

フロントパネルにはLEVEL、GAIN、TREBLE、BASSの4つの基本コントロールに加え、右側にBチャンネルのLEVELノブが配置され、明快なレイアウトが好印象です。

背面にはSAT(サチュレーション)トリマーとBUFFERのON/OFFトグルスイッチも搭載。

細かなニュアンス調整にも対応でき、特にクリーンで使う際の質感調整に威力を発揮します。

サイズはやや大きめですが、その存在感とデザイン性は所有欲を十分に満たしてくれます。

■ VEMURAM SPIRITONEを選んだ理由

2025年に発売されたCharシグネチャーのVEMURAM SPIRITONE。NOSパーツを使用し、Charが長年愛用してきた機材を徹底解析して作られたという開発背景に惹かれ、購入を決意しました。

価格は約6万円と高価でしたが、Char×VEMURAMというブランド力、そして”SPIRIT(魂)”×”TONE(音)”というネーミングに心を動かされました。YouTubeなどでも大々的に試奏されておらず情報が少ないことも、逆に試してみたい気持ちを後押ししました。実際に使ってみると、自分の音作りに革命が起きたような体験となりました。

■ 音の印象 ― 繋ぐだけで音が“前に出る”

SPIRITONEをギターとアンプの間に入れただけで、音がグッと前に出て、存在感が増します。

いわゆる”モチモチ”と表現したくなるような中域の密度と粘りがあり、ピッキングのニュアンスがより立体的に再現されるようになります。特にフェンダー系シングルコイルとの相性が良く、コンプレッション感も自然。歪ませずに使っても、音にハリが出るのでクリーントーンの質が格段に向上します。

アンプのEQをいじらずにここまで音の質感が変わるペダルはそう多くありません。

■ ゲイン設定のツボ ― 半分以下でこそ活きるペダル

個人的に最も気に入っているのは、GAIN、歪み量です。

SPIRITONEは歪ませるためのペダルというよりは、音にハリや艶、太さを加える“質感補正装置”として使うのがベスト。GAINは12時より下、特に9〜11時あたりで使うと歪まず、音が引き締まりつつも厚みが出てきます。

この使い方をすると、まさにジョンメイヤーのような洗練されたクリーントーンが得られ、弾いていて気持ち良さが段違い。ボリューム操作との連動性も高く、プレイヤーのタッチがしっかり音に反映される印象です。

■ JAN RAYと併用してみたらどうなったか?

SPIRITONE単体でも十分な音質改善が得られますが、手元にある同じVEMURAM製のJan Rayと組み合わせて使ってみたところ、さらに音に厚みと立体感が加わりました。

Jan Rayはナチュラルなコンプ感と明るさが特徴で、SPIRITONEの中域の粘りと相まって非常にバランスの取れたトーンが完成します。SPIRITONEで艶と厚みを加え、Jan Rayで空気感とタッチ感を調整するイメージ。

順番を変えてみるのも面白く、どちらを前段にしても自然な反応が得られました。高価なペダル同士ではありますが、この組み合わせは音に妥協したくないアマチュアにもおすすめです。

■ 自宅練習での実用性と制限

SPIRITONEのBチャンネルは非常に出力が高いため、自宅ではあまり使いどころがありません。しかし通常チャンネルは音量調整も容易で、家庭用アンプでもその音質の良さがしっかり伝わります。TREBLEやBASSノブの効きも良く、部屋鳴りやアンプのクセに合わせた調整が可能。SAT(サチュレーション)トリマーも地味ながら便利で、音の粘りやコンプ感を細かく調整できます。

サイズや重量が大きめなのでペダルボードには工夫が必要ですが、それを補って余りある音のクオリティと満足感があります。

■ 価格に対する価値 ― ケンタウロスと比べてどうか?

「SPIRITONEは高い」と言われがちですが、クリーントーンを磨く目的なら非常にコスパの良いペダルだと感じています。実際、KLONケンタウロスの本物を手に入れようとすると50万円、100万円という価格になりますが、それと比べればSPIRITONEの6万円はむしろリーズナブル。

音の方向性は多少違えど、クリーンブーストや中域の厚み付けという用途では十分に代替になり得る性能を持っています。特にジョンメイヤー系のトーンが好きな人には、ブルースブレイカー系の選択肢に加えてSPIRITONEも十分検討する価値があります。

■ まとめ ― “買ってよかった”と思える一台

VEMURAM SPIRITONEは、自宅中心のアマチュアギタリストにとっても、十分にその価値を実感できるペダルです。GAINを控えめにして音に艶を足すという使い方は、日々の練習をワンランク上の音質で楽しませてくれます。

サイズや価格など敷居の高さはあるものの、その分、所有する満足感もひとしお。ケンタウロス系やCharサウンドに惹かれる方、VEMURAMらしい“音の質感”を追求したい方にとって、このSPIRITONEはまさに“買ってよかった”と思える一台です。


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VEMURAM SPIRITONEはNOSパーツ使用のため、予告なく生産終了の可能性もあります。気になる方は早めのチェックがおすすめです。

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