
2025年モデルとして生まれ変わったハーレー「ブレイクアウト」は、ロング&ローの迫力あるスタイルに最新の装備と洗練されたデザインを融合させた、注目のパワークルーザーです。最大の特徴は、従来の角張った形状からクラシカルな丸型LEDヘッドライトへ変更されたフロントビュー。これにより、伝統的なハーレーの雰囲気と現代的な精悍さが見事に融合しています。
さらに、Milwaukee-Eight® 117カスタムエンジンを搭載し、最高出力103HP・最大トルク168N・mという圧倒的なパフォーマンスを実現。
フューエルタンクのペイントやグラフィックも刷新され、2025年限定色「Midnight Firestorm」を含む全5色がラインナップされました。本記事では、2025年モデルのブレイクアウトの変更点、外観、スペック、価格まで詳しく解説します。
目次
カラーと価格
カラーとして「Billiard Gray」「Vivid Black」「Brilliant Red」「Centerline Yellow」に加え、2025年モデル限定の特別ペイント「Midnight Firestorm」が設定されています。
カラーごとに価格が異なる、という感じです。

ブレイクアウトも「ビリヤードグレー」が加算金額無しの標準色として設定されています。
各カラーの価格(税込)は以下の通りです。
- Billiard Gray:3,451,800円
- Vivid Black:3,494,700円 (+ ¥ 42,900)
- Brilliant Red:3,515,600円 (+ ¥ 63,800)
- Centerline Yellow:3,509,000円 (+ ¥ 57,200)
- Midnight Firestorm(限定色):3,737,800円 (+ ¥ 286,000)

上の写真はCenterline Yellowです。価格は3,509,000円 (標準よりもプラス ¥ 57,200)です。
なかなか綺麗なイエローでした。

タンクには、英字でハーレーダビッドソンの文字、そしてハーレーのバーアンドシールドのロゴが大きく描かれています。
個人的にはハーレーの文字だけでいいわって感じです。ブレイクアウトはペイントのデザイン入れがちです。

上の写真はフレイムペイントがうっすらと施されたMidnight Firestorm(限定色)。価格は3,737,800円。

遠目からだと、普通のブラックのようですが、よく見るとフレイムペイントが施されています。
ハーレーのこの手のカスタムペイントは赤い炎みたいな目立つようなものが多かったですが、これはかっこいいと思いました。
でも高すぎ。
いや標準のビリヤードグレーでも高杉です。
【変更】エンジンスペックとパフォーマンス

2025年モデルのブレイクアウトには、ハーレーの現行ラインナップでもトップクラスのパワーを誇るMilwaukee-Eight® 117 カスタムエンジンが搭載されています。排気量1,923cc(117キュービックインチ)の空冷/油冷Vツインは、最高出力103HP、最大トルク168N・mを発揮。低回転から湧き上がる厚いトルクと、ハーレーらしい鼓動感を両立しつつ、高回転域までスムーズに伸びる特性が魅力です。
- エンジンタイプ:Milwaukee-Eight® 117 カスタムVツイン(空冷/油冷)
- 排気量:1,923cc(117キュービックインチ)
- ボア × ストローク:103.5mm × 114.3mm
- 圧縮比:10.3:1 (2024年 10.2:1)
- 最高出力:103HP(77kW)@5,020回転 (2024年は102 HP / 76 kW @ 5020 回転)
- 最大トルク:168N・m @ 3,000回転 (2024年は3,500回転)
2024年モデルと比較すると、若干のパワーアップが見られます。
圧縮比が少し上がり、最高出力は1馬力アップ。
そして最大トルクは168N・mと値は同じですが、発生する回転数が3,500回転から3,000回転へと下がり、低回転でも大きなトルクを発生するようにチューニングされています。
エアクリーナー形状が変更

エアクリーナーの形状が変わりました。ちょっとクラシックな方向になりましたかね。

前モデルまではキノコ型のハイフロータイプのエアクリーナーでしたので、スポーツ寄りから、クラシック寄りにデザインの方向性が変わったことがここでも分かりますね。

主に前方から空気を吸い込むタイプですね。開口部が前面に集中しています。
【変更】ヘッドライト

ヘッドライトが丸型になりました。
実は前のモデルは丸ジャなかったのですよ。

以前は角っとしたヘッドライトでした。モダンで、宝石のように輝く感じのライトでしたので、好きな方は好きかと思いますが、私はあまり好みではありませんでしたね。
この変更はブレイクアウトをよりクラシカルな方向にすることになり、とても良い変更点だと思います。
よく見るとですが、この2025年の丸型ヘッドライトは他のモデルの流用っぽい気がしてきましたので、そこは残念ですが、遠くから見れば、これぞハーレーな感じをより出してくれるのでこれはこれでいいです。
フロントホイール・ブレーキ

切削加工の21インチフロントホイール。
前回の2023年のモデルチェンジでこの形になりましたね。これまでは綺麗にスポークが並んだタービンホイールでしたが、互い違いのスポーク造形がとても美しいホイールです。

ブレイクアウトのフロントブレーキはシングルの4ポッドのキャリパー。
スペック上は心もとないですが、実物を見ると国産バイクについているようなものとは異なり、かなり大きく頑丈そうなブレーキキャリパーがついています。
ブレーキディスクも300mmの大口径のディスクがついています。300kg超える車重ですからダブルディスクの方がいいような気もしますが、ここはクラシカルな部分を残しているのでしょうね。
【変更点】USB-Cへ変更

こちらは賛否両論かと思いますが、USBの充電口の形状がタイプAからタイプCへ変更になりました。
個人的にはまだまだタイプAのケーブルばかりですが、これからはこれが主流ですね。
【変更】メーター

メーターが変更になりました。
これはローライダーSについているやつですね。スピードメーターがアナログで、下に4インチの液晶ディスプレイがついています。
走行モード選択ができるようになったり、電子制御が多くなったりしたので情報が多く表示できるように変更がありました。
インディアンのチーフのようにフルカラー液晶にすればカッコ良かったのですが、まだまだハーレーも余裕をかましていますね。

2025年のモデルチェンジ前は上の写真のように小さい液晶画面でした。これでも最低限の情報は出ていましたけど、300万円以上するバイクのメーターがこれではちょっと残念ですよね。
【変更】ハンドルのスイッチボックス

スイッチボックスのデザインが変更になりました。
かなり長いこと同じものを使っていましたが、昨年あたりにストリートグライドやロードグライドのツーリングファミリーでフルモデルチェンジがあった関係でこのデザインになりました。
右手側はハザードとキルスイッチ一体型のスタータースイッチ、そして「TC」トラクションコントロールスイッチ、ウインカーの左側にある「MODE」という走行モード切り替えスイッチがあります。
ちなみに、ブレーキレバーは遠さが調節できるようになりました。

左手側には、円のデザインが入った液晶画面の切り替えスイッチ、その左側はクルーズコントロールの操作スイッチ。
ウインカーとホーンが一体型のスイッチですね。
ちなみにクラッチは疲れること確実!なくらい重いですのでお気をつけください。
【変更点】ライドモードをはじめとした電子制御

▶︎ライディングモードと先進安全機能
2025年モデルのブレイクアウトは、電子制御の進化によって走行シーンを選ばない万能性を獲得しました。搭載されるライドモードは「Road」「Rain」「Sport」の3種類。
Roadモードは日常走行に最適化され、滑らかなスロットルレスポンスと標準的な安全介入で快適なクルージングを実現します。
Rainモードは雨天や滑りやすい路面で威力を発揮し、穏やかな加速と早めのトラクションコントロール介入で安定性を確保。
Sportモードでは加速レスポンスが鋭く、電子制御の介入も遅めに設定され、ワインディングや高速走行でのダイレクトな操縦感が楽しめます。
2025年モデルでは、様々な走行状況でライダーを支える先進的な電子制御が搭載されています。これらは、急な操作や予期せぬ路面状況でもバイクの挙動を安定させ、安全性と安心感を高める役割を担います。
▶︎アンチロックブレーキシステム(ABS)
急ブレーキ時にホイールがロックするのを防ぎ、直進中の車体コントロールを維持します。特に緊急時や滑りやすい路面での制動に効果的です。
▶︎トラクションコントロールシステム(TCS)
加速時にリアホイールが空転(横滑り)するのを防止。雨天や低摩擦路面での安定した発進や加速をサポートします。
▶︎ドラッグトルクスリップコントロールシステム(DSCS)
エンジンブレーキや急なギアダウン時に発生する過度なリアホイールのスリップを抑え、ロックを防止。濡れた路面や下り坂など、滑りやすい状況での減速を安定させます。
タイヤ圧モニタリングシステム(TPMS)
タイヤ空気圧を常時監視し、低下や過多をライダーに通知。安全性の確保だけでなく、燃費やタイヤ寿命の維持にも役立ちます。
コーナリングエンハンストABS(C-ABS)
バンク角(傾き)を考慮してブレーキ圧を制御するABS。コーナリング中でもタイヤのグリップを維持し、直進時よりも低い制動力で安定した減速を可能にします。
コーナリング強化トラクションコントロールシステム(C-TCS)
コーナリング中や直進加速時にリアホイールの過回転を防ぎ、バイクの姿勢を安定させます。特にカーブの立ち上がり加速で威力を発揮します。
このように、2025年のブレイクアウトは従来のABSやTCSだけでなく、コーナリング時にも作動する高度な制御を多数採用しており、大型クルーザーながらスポーツバイク並みの電子サポートを備えています。
シート

シートは引き続きの形状。ライダーシートとタンデムシートが分かれているタイプです。
お好みでシングルシート仕様にできますね。
ブレイクアウトのライダーシートにはハーレーのブランド名のパーツが入っていたり、ステッチが入っていたり、ローライダーSや他のモデルとは仕様が異なります。ここも他のモデルと比較して価格が高いポイントですね。
サスペンションはセッティング変更

シート下に入っているサスペンションは再セッティングされ、変更が加えられているようです。
2025年モデルではエンジン出力がパワーUPしているので、それに対応する形でセッティングされているのでしょう。
ブレイクアウトのリアサスペンションはプリロード調整が可能です。

2024年モデルまではサイドカバーの部分に調整のレバーがニョキっと出ていて、シートやカバーを外さなくてもすぐに調整ができるのが嬉しいポイントでしたが、2025年モデルではこれがカバー内に隠されてしまいました。
今回のモデルチェンジではスポーツ性、機能性よりもクラシカル寄りなデザインの美しさを優先したのでしょう。
マフラーは変更なし

2025年モデルのマフラーは変更はありません。2-into-2の2本出しマフラーです。
迫力のリアタイヤ・テールライト

テールライトは継続。
ウインカー、テールライト一体型のLEDライトです。
ブレイクアウト 2025年モデルのリアには、240mm幅の極太ワイドタイヤが採用されています。タイヤサイズは240/40 R18。
このサイズは市販バイクの中でも最大級で、視覚的にも圧倒的な存在感を放ちます。直線的で迫力あるリアビューは、まさに「ドラッグスタイル」を象徴するデザイン要素といえるでしょう。

リアブレーキはリアとは思えないほどしっかりとしています。
片押し2ポッドですが、よく止まりそうなブレーキです。ハーレーはリヤブレーキを多用するといいますからね。
ブレイクアウト2025は伝統と革新の融合モデル

2025年モデルのハーレー「ブレイクアウト」は、これまでのモダンな要素を継承しつつ、クラシカルな魅力をより色濃く打ち出した一台に仕上がっています。
最大のトピックである丸型LEDヘッドライトへの変更は、ハーレーらしい王道のスタイルを際立たせ、存在感を大きく向上させました。また、Milwaukee-Eight® 117 カスタムエンジンは、低回転から力強いトルクを発生し、従来モデルよりも扱いやすさと迫力を両立。さらに、カラーやペイントデザインの刷新により、オーナーの好みに合わせた選択肢が広がったのも魅力です。
USB-Cやメーターの刷新、ライドモード追加といった電子制御の進化は、現代的な利便性と安全性を強化し、単なるクラシックなクルーザーではないことを証明しています。もちろん価格は決して安くはありませんが、その存在感とブランド力、そして最新装備を考えれば納得できる内容でしょう。
総じて2025年のブレイクアウトは、「ドラッグスタイル」という個性をより強く打ち出しつつ、快適性や安全性を兼ね備えた進化系。所有する喜びと走る楽しさを両立させた、まさにプレミアムな一台といえます。
皆さんの参考になれば幸いです。
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